深セン日本商工会



<法務 >

「名目上は売買だが実態は融資」の法的リスクを簡潔に考察する(前篇)

「名目上は売買だが実態は融資」(「融資性売買」ともいう)とは、企業間で商品売買の形式をもって行われる融資活動をいう(※1)。具体的には、資金空転(資金が金融システム内でのみ循環すること)型融資売買及び資金立替型融資売買に分けられる。この種の案件は実務上よく見かけられるが、2015年に公布された「最高人民裁判所による民間貸借案件審理における法律適用の若干事項に関する規定」(以下「18号文」という)により「企業間貸借」の適法性が認められた後、裁判所においてこの種の案件を審理する際の思考傾向や裁判の行方にも変化が生じた。参考まで本文では具体的な事例を通して、この種の案件の裁判ルール及び法的効果を整理する。

企業間の融資性売買をめぐる紛争は、実務上よく発生している。18号文が公布される前は、企業間の融資性売買契約は通常、企業間貸借と認定され、無効と判定されていた。しかし、18号文公布後は、状況が一……