はじめに新国家指導者を選出する全人代は3月18日閉幕し、新総理に選出された温家宝は10時30分から約2時間弱、内外記者会見を行った。政府活動報告は総理を退任する朱鎔基が行ったため、今後の施政方針については、当然の事ながら殆ど具体的な言及はなかった。したがって、指導者交替期においては、本記者会見が新総理の施政方針を知る極めて重要な機会となる。以下、主要なポイントを紹介したい。1.自己紹介祖父・両親が教員で、農村で生まれた「普通の人」であることを強調している。これに呼応して、人民網は温家宝が小中学生時代を過ごした天津の生家(南開区達摩庵前胡同)を写真入りで紹介し、「庶民派宰相」と持上げると同時に、彼が周恩来と同じ南開中学に学んだことを強調している。しかし、温総理本人は周恩来の後輩であることには触れず、大学で地質を学んだことを述べるのみで、むしろ全国2,500県区のうち1,800を駆け巡り、国情・民情に精通して……
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田中 修