この党大会の政治的意義については、既に様々な報道がなされている。本稿では、これらと重複を避け、経済的意義を中心に述べることとしたい。したがって、江沢民報告等の政治的部分の解説は、経済との関わりの範囲内で触れることとする。
11月17日に公表された江沢民報告(以下「報告」と略す)は、全体が10章に構成されている。この中で、経済に係る部分について、順次指摘をしておきたい。
1.過去5年間の活動と13年の基本的経験
この部分は、江沢民が総書記に就任して以来の中国の発展を自画自賛したものであり、特にみるべきものはない。江沢民総書記は13年間の経験を……
田中 修