はじめに 2007年1-3月期の実質GDP成長率が11.1%となり、経済の過熱傾向が明らかになったことにより、人民銀行及び国家発展・改革委員会を中心に経済過熱防止の諸施策が打ち出されている。これを順次紹介していきたい。 1.人民銀行の預金準備率引上げ 人民銀行は、2007年4月29日、5月15日から預金準備率を0.5ポイント引き上げ、11%とすることを発表した。準備率の引上げは、2007年に入ってから4度目、この1年では7度目となる。 今回人民銀行が、利上げではなく、預金準備率引上げを選択した理由として、中国証券報2007年4月30日は、次の諸点を挙げている[1]。(1)消費者物価上昇率 3月の消費者物価上昇率は3.3%に達したが、これは前年同期比であり、2月の水準からは0.3%下降している。また、1-3月期は前年同期比2.7%の上昇であるが、そのうち2006年10-12月期の食品価格上昇の影響が1.5%であり、新たな上昇要因は1.2%と前年同期と同水準……
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田中 修