はじめに 本稿では、温家宝総理・周小川人民銀行行長の会見を中心に、林毅夫・易憲容らエコノミストの見解を併せて紹介する。 1.温家宝総理 11月15日、シンガポール国立大学で講演し、質疑応答の際に次のように語っている(新華社2007年11月20日)(1)住宅問題 人民の生活について取り上げるとすれば、最も関心があるのは住宅問題である。中国は改革開放30年で住宅条件が大きく改善し、現在都市・農村住民の1人当たり住宅面積は20㎡を超えている。しかし、分布は不均衡であり、特にここ数年住宅価格が急上昇しており、人民は大きな意見(不満)を持っている。 この問題を解決するには次の4点を総合的に考慮しなければならない。①政府の最も重要な職責は、低家賃の住宅を提供し、住宅の買えない者や出稼ぎ農民が低家賃で住宅に住めるようにすることである。 このため、中国政府は今年49億元を投じて低家賃住宅を建設しており、地方財政も……
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田中 修