12月9、10日に党中央・国務院共催による中央経済工作会議が開催された。今回の会議は、胡錦涛新指導部の経済政策を議論する最初のものである。以下、主要なポイントを紹介することとしたい。
1.開催時期
中央経済工作会議は、12月から翌1月にかけて経済官庁が主催する各種全国工作会議の総論となるものであるため、ここ数年日程が早められ、11月末に開催されてきた。今回再び12月にずれ込んだのは、11月に党大会が開催され胡錦涛新体制が発足したため、2003年の経済政策を十分に議論する時間的余裕がなかったものと思われる。
今回注目されるのは、中央経済工作会議の内容を事前に議論する党中央政治局の会議が12月2日に開催されたことが明らかにされたことである。江沢民体制においては、政治局の会議がいつ開催され、どのような内容が議論されたか、必ずしも明らかではなかった。しかし、11月16日の第1回会議に続いて今回の会……
田中 修