日本に働く中国人ビジネスマン、中国に働く日本人ビジネスマンに、それぞれ日中ビジネス文化の相違点を挙げてもらえば、そのトップによく指摘される相違点のひとつが日本語と中国語が、よく似ていて、実は全然違う言語である、という点である。「日本語は表現が不明瞭で難解、声調が低く、声量が小さい」。それに対して、「中国語は表現が直接的で明瞭、声調が高く、声量が大きい」という。文法を見ても、中国語は英語と同じく動詞の後に目的語が来る。発音面でも、中国語の「日本(riben)」の発音は、日本人にとっては「RICE=米」と「LICE=シラミ」の区別がつかない、いわゆる「そり舌」の「R音」で、中国人に……
筧武雄