1月22日に、2008年の主要経済指標と12月の一部の統計が発表された。数値は中国経済の減速を示すものであったが、最近これをもって中国経済は底をつき、反転上昇に入るという強気の見方が出ている。本稿では、経済指標とともにこの論調を併せて紹介し、問題点を指摘しておきたい。
1.12月の経済動向及び2008年の主要経済指標
(1)GDP成長率
10-12月期のGDP成長率は6.8%となり、7-9月期より2.2ポイント落ち込んだ。
(参考)1-3月期10.6%→4-6月期10.1%→7-9月期9.0%→10-12月期6.8%
2008年の成長率は9.0%(GDPは30兆670億元)となり、2007年の改定成長率13.0%より4ポイント低下した。国家統計局姚景源チーフエコノミストによれば、……
田中 修