中国で現地法人を設立する場合、増値税の一般納税人資格が取得できるかどうかは、大変重要な要素となります。特に販売会社の場合は、生産型企業に比べて審査が厳しいため、設立時点(一定の課税売上高実績を積む前)で一般納税人資格を取得するためには、資本金・人員などをはじめとする、大きなハードルが設定されています。
では、一般納税人資格とはどのようなものでしょうか。また、一般納税人資格が取得できないと、何が不利になるのでしょうか。ここでは、一般納税人資格の意義と、2009年以降実施された規制緩和について解説します。
1.一般納税人資格とは 増値税の一般納税義務者と小規模納税義務者の違いは以下の通りです。
販売時の税率 : 一般納税義務者 17%・小規模納税義務者 3% 仕入控除・輸出還付 : 一般納税着者 可能・小規模納税義務者 不可 増値税発票の自社起票: 一般納税……
水野 真澄