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コラム

労働争議の多発と中国のジレンマ

馬成三

2010-06-24

今年以来、特に5月に入ってから、中国各地で賃上げを求めるストライキなど集団労働争議が相次いで発生した。なかでも、台湾鴻海精密工業の中国子会社・富士康科技集団のシンセン工場やホンダの広東省仏山市の部品工場での賃上げ要求ストライキの発生は日本を含め、世界から注目を集めている。

実は1990年代半ばにも労働争議の多発があったが、世界からの注目度は今日ほど強くなかったのである。その理由として、「世界の工場」、「巨大市場」、「世界経済の牽引役」などの名称に示されたような、中国の地位向上のほか、労働争議の規模と影響の大きさも挙げられよう。今回の労働争議の多発は、中国政府のジレンマを露呈させたものとしても注目される。

「指導階級」、「国家の主人公」の「反乱」 「共産党の指導」と「社会主義の堅持」は中国の「基本原則」(国是)とされている。中国共産党第17期全国代表大会(17回党大会)が2007……

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馬成三

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