はじめに 本稿では、1-6月期の主要経済指標と、その前後に採用された主要政策につき、整理しておく。
1.6月及び1-6月期の主要経済指標 1-6月期のGDPは17兆2840億元であり、実質11.1%の成長となった。1-3月期の11.9%に対し、4-6月期は10.3%の実質成長であった。第1次産業は1兆3367億元、3.6%増、第2次産業は8兆5830億元、13.2%増、第3次産業は7兆3643億元、9.6%増である[1]。 なお、国家統計局の盛来運スポークスマンは、4-6月期の成長率が鈍化したことについて、次のようにコメントしている。
①1-3月期、4-6月期の経済成長の反落は、主として去年のベースの影響と一部のマクロ・コントロール政策の影響によるものである。 昨年の経済動向は前低後高であった。1-3月期のGDP成長率は6.5%、4-6月期の成長率は8.1%である。一定規模以上の工業付加価値も昨年1-3月期は5.1%増、4-6月期は9.1%であった。昨年のベー……
田中 修