はじめに 1-6月期の主要経済指標が発表されて以来、7-9月期経済について様々な憶測が出ているが、国家情報センターマクロ経済情勢課題グループ(組長:範剣平、副組長:祝宝良)の報告は、経済成長を決める各要素に影響を与えるプラス・マイナスの要因をバランスよく分析しており、以下そのポイントを紹介したい。
1.マクロ経済の概観 7-9月期の経済成長率は、調整が続く。7-9月期を展望すると、わが国のマクロ・コントロール政策の基本方向は変わらない。1-6月期に打ち出した、不動産市場のコントロール、落伍した生産能力の淘汰、輸出税還付率の引上げ[1] 、為替レートの再度の改革等の政策は、経済構造調整を更に強化し、わが国経済成長の質・構造の更なる改善を推進する。 外部環境は複雑で変化に富み、政策の限界効果が逓減し、在庫投資が基本的に一段落し、前年同期のベースが高まっているなどの要因の作用の下、わが国経……
田中 修