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はじめに 本稿では、10月の経済指標及びこれを受けた人民銀行の預金準備率引上げ、並びに最近の周小川人民銀行行長の発言について紹介する。

１．10月及び1－10月期の主要経済指標

（１）物価 ①消費者物価 10月の消費者物価は前年同期比4.4％上昇し、9月より伸びが0.8ポイント加速した[1] 。都市は4.2％、農村は4.7％の上昇である。食品価格は10.1％上昇し、居住価格は4.9％上昇した。前月比では、9月より0.7％上昇した。 （参考）4月2.8％→5月3.1％→6月2.9％→7月3.3％→8月3.5％→9月3.6％→10月4.4％ 1－10月期では前年同期比3.0％上昇である。都市は2.9％、農村は3.3％の上昇である。食品価格は6.5％、居住価格は4.2％の上昇となっている。 国家統計局の盛来雲スポークスマンによれば、4.4％のうち前年の要因が1.4％、新たな物価上昇要因が3.0％（全体の68％）である。新たな物価上昇要因のうち、食品価格の貢献は74％、居住価格は……

田中　修