突発的環境事件応急対策案管理暫定弁法が公布される 工場・企業にも環境事件緊急対応案の作成が義務化
中国では2008年以降、環境汚染事故が相次いでいる。特に工場での汚染処理施設故障による重金属等汚染物質の漏れ、鉱業残渣置場やゴミ埋立場での洪水浸水による汚染拡大、化学物質を積んだ運送車の交通事故が多い。これを受けて、環境保護省は環境汚染事故対策を打ち出している。中でも企業活動に密接な関連のある最近のものとしては、環境責任保険と突発的環境事故緊急対応案整備が挙げられる。今回は後者について解説する。
突発的環境事故緊急対応案とは
突発的環境事故緊急対応案とは、生産活動における化学物質漏出や汚染処理設備の故障などによる環境汚染事故発生時に、緊急対応組織体制、事故レベルの判定、主管部門への連絡・報告、緊急対応処理方法、事後総括などの対応方法を事前にまとめておく……
大野木 昇司