はじめに 本稿では、預金準備率引上げの背景と、住宅価格の高止まり傾向の要因を考察する。
1.関連経済指標 (1)住宅価格 12月の全国70大中都市の建物販売価格は前年同期比6.4%の上昇となり、11月より上昇幅は1.3ポイント鈍化した。11月からは0.3%上昇した。 (参考)6月11.4%→7月10.3%→8月9.3%→9月9.1%→10月8.6%→11月7.7%→12月6.4% 新築住宅販売価格は前年同期比7.6%上昇で、こちらも11月より上昇幅が1.7ポイント鈍化した。11月からは0.3%上昇した。 2010年の全国分譲建物販売面積は10.43億㎡で、前年同期比10.1%増となった。伸び率は1-11月期より0.3ポイント加速した。うち、分譲住宅販売面積は8.0%増である。2010年の分譲建物販売額は5.25兆元、前年同期比18.3%増であった。1-11月期より伸び率は0.8ポイント加速した。うち、分譲住宅販売額は14.4%増である。 2010年のディベロッパーの資金源は7兆2494億……
田中 修