はじめに 本稿では、国家統計局及び関連官庁が発表した2010年及び12月の主要経済指標、現在話題となっているウオールストリート・ジャーナル及びワシントン・ポストの書面インタビューに対する胡錦涛国家主席の回答のうち国際金融・経済関連部分、及び国務院全体会議の概要を紹介する。
1.12月及び2010年の主要経済指標 2010年のGDPは39兆7983億元であり、実質10.3%の成長となった。四半期別では、1-3月期11.9%、4-6月期10.3%、7-9月期9.6%、10-12月期9.8%の実質成長であった。第1次産業は4兆497億元、4.3%増、第2次産業は18兆6481億元、12.2%増、第3次産業は17兆1005億元、9.5%増である。 国家統計局の馬建堂局長によれば、成長率の対する需要面からの貢献度は、最終消費が37.3%、3.9ポイント、資本形成が54.8%、5.6ポイント、純輸出が7.9%、0.8ポイントとなっている。 (1)物価 ①消費者物価 12月の消費者物価……
田中 修