各種の手続きは増えるが、参照規定はわかりやすく
2011年3月2日、改正版『危険化学品安全管理条例』(国務院令第591号、以下新条例)が公布され、2011年12月1日より施行されることになった。同条例は計8章102条からなり、その制定の目的は危険化物品の安全管理を強化し、危険化学品事故を予防、削減し、住民の生命・財産の安全を保障し、環境を保護することである。今後、日系企業にとっては、具体的にどのような対応が迫られるのであろうか。
1.改正の経緯 2002年1月26日、『危険化学品安全管理条例』(国務院令第344号、以下旧条例)が公布され、同年3月15日より施行された。しかしこれ以降も、危険化学品に起因する事故が多発し、状況は改善されなかった。特に、危険化学品を使用する製造企業での爆発事故と漏出や、危険化学品輸送過程での横転による危険化学品流出と周辺環境汚染などの事故が減らず、安全問題……
大野木 昇司