1.IFRS及び日本基準における在外子会社の会計処理についての取扱い IFRSに基づいて連結財務諸表を作成する場合、類似の状況における同様の取引及び事象に関し、グループで統一された会計方針を用いる必要がある。同様に日本基準においても、同一環境下で行われた同一の性質の取引等について、親会社及び子会社が採用する会計処理の原則及び手続は原則として統一しなければならないとされている。つまり、日本と中国において類似の環境下で類似の取引が行われた場合、会計処理の際に従うべきルールは同じでなければならないということである。そこで第3回では、親会社が決定したグループ統一の会計方針を、中国の経理現場で実践する際のポイントについて解説する。 2.IFRSが中国子会社における連結パッケージ作成に及ぼす影響について 上述したように、IFRSでも日本基準でもグループ会計方針の統一についての原則的な要請に違いはない。よっ……
中村 亨