9月20日、項懐誠財政部長は、共産党中央宣伝部等五部委連合主催の改革開放・現代化建設成就報告会において、江沢民が党総書記に選出された1989年以来の13年間の財政改革について報告を行った。これによれば、1998年の積極的財政政策の採用以降、2002年までに計6,600億元の長期建設国債が発行され、1998年から2001年までのGDPをそれぞれ1.5、2.0、1.7、1.8ポイント引き上げ、毎年150万―200万人の就業問題が解決されたという。このように赫赫たる成果を収めた積極的財政政策であるが、2002年第1四半期の全国財政収入が3807億8千万元(前年同期比3.4%増)に止まったのに対し、全国財政支出が3511億3500万元(同23.9%増)と収入の伸び率を大きく上回ったことから、政府に動揺が走った。中国の財政赤字は2002年末にはGDPの3%前後に及ぶと予想されており、これはEU加盟に必要な財政赤字水準ギリギリである。もしこの勢いで財政支出が……
田中 修