タオバオ(淘宝網)を中心に
三、タオバオの商標権侵害連帯責任を認めた判決例
これまでの司法実務においては、特定電気通信役務提供者には商品情報の事前審査する義務がないという点が強調されてきた。また、権利者から通知があった場合でも、侵害内容が含まれたリンクの削除のみ行えば、「必要な措置」を講じたとして、法的義務を果たしたものと認められてきた。しかし、最近、タオバオの商標権侵害の連帯責任を認めた初めての重要判例が上海の法院から出された。以下、その事案概要と判決内容を紹介する。
【事案概要】 第一審:上海市浦東新区人民法院 案件番号:(2010)浦民三(知)初字第426号 原告:衣念(上海)時装貿易有限公司 被告1:杜氏 被告2:浙江淘宝ネット有限公司 判決日:2011年4月25日
原告は、TEENIE WEENIE 商標権者(第25類登録)のE.LAND 社に許諾され、中国大陸地域で……
王倩