はじめに 本稿では、5月の主要経済指標と、預金準備率の引上げの背景について解説する。
1.5月及び1-5月期の主要経済指標 (1)物価 ①消費者物価 5月の消費者物価は前年同期比5.5%上昇し[1] 、4月より0.2ポイント加速した[2]。都市は5.3%、農村は6.0%の上昇である。食品価格は11.7%上昇し、居住価格は6.1%上昇した[3] 。 (参考)11月5.1%→12月4.6%→1月4.9%→2月4.9%→3月5.4%→4月5.3%→5月5.5% 前月比では、4月より0.1%上昇した。食品価格は0.3%低下し、生鮮野菜価格は9.3%低下した。非食品価格は0.2%上昇し、居住価格は0.2%上昇した。 1-5月期では、前年同期比5.2%の上昇である。都市は5.0%、農村は5.7%の上昇であり、食品価格は11.2%、居住価格は6.3%の上昇であった。 なお、国家統計局の盛来雲スポークスマンは、5月の上昇率5.5%のうち食品価格の牽引効果は3.5ポイントとなり、影響程度は63.6%で……
田中 修