現地日系企業で適用対象となる可能性は
気候変動や廃棄物処理、土壌汚染問題など様々な環境問題からくる環境リスクに対し、保険業界は積極的に取り組み、環境汚染対応型の保険商品等を開発しているが、その代表格が「環境汚染責任保険」である。これは、被保険者である企業が、その事業活動に起因する環境汚染により、他者に身体の障害や財物の損壊等を与え、これによって汚染発生者たる企業が法律上の損害賠償責任を負うことにより被る損害、および法令により徴用を命じられた汚染浄化費用等を担保するものである。この保険の普及により、環境汚染事故の防止や企業の経営リスク分散が進み、環境復旧と被害者への補償がスムーズに行われ、政府負担の軽減にもつながる等の様々な効果があるとされている。
中国では2007年より、環境保護省と中国保険業監督管理委員会が共同で環境汚染責任保険の推進を開始し、重慶市、湖北省……
大野木 昇司