2009年10月1日、中国は新中国成立60周年祝賀式典を開催しました。式典の開催に際しては、事前に予行演習が何度も行われ、その度に、大変な規制がかかりました。今回は、新中国成立60周年祝賀式典の予行演習に巻き込まれた筆者の現場体験記です。
1.漢語水平考試(HSK試験)を受験 その日、筆者は中国政府公認の漢語水平考試(HSK試験)という中国語検定試験の受験のために、北京市の望京地域にある試験会場にいました。北京市望京は、首都国際空港から北京市内に向かう高速道路に面した韓国人居留地域です。 当時、日系企業にとっては人材派遣会社として有名なFESCO(北京外企服務集団有限責任公司)で中国語を学んでいたのですが、その時期FESCOでは漢語水平考試(HSK試験)が行われていなかったため、わざわざ望京まで行って受験していたのです。
受験を終えた筆者が帰宅しようとしたときから、長い一日が始まりました。
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奥北 秀嗣