はじめに 胡錦濤総書記は党外人士座談会、中央政治局会議を相次いで開催し、下半期の経済政策の基本方針を決定した。以下はその概要である。
1.党外人士座談会(7月21日) 胡錦濤総書記は、中南海に各民主党派中央、全国工商連指導者、無党派人士を招き、意見・建議を聴取した(新華網北京電2011年7月22日)。
1.1 温家宝総理の現状報告 温家宝総理は、経済の現状報告の際に次のような指摘を行った。 今年に入り、わが国の経済成長は、政策による刺激から自主的な成長へと秩序だって転換しており、引き続きマクロ・コントロールの予期する方向へと発展している。我々は中央経済工作会議の精神を真剣に貫徹し、経済の平穏で比較的速い発展の維持・経済構造の調整・インフレ期待の管理の3者の関係をしっかり処理することを堅持している。 ①物価総水準の安定を更に重視し、多くの措置によって物価の速すぎる上昇の勢いに歯止……
田中 修