はじめに 本稿では、米国債格下げによる国際金融市場の混乱後発表された、国務院常務会議の概要、人民銀行第2四半期貨幣政策執行報告、7月金融指標、及びこれらを踏まえたエコノミストの見解を紹介する。
1.国務院常務会議(8月9日) 現在の国際金融情勢とその影響を分析し、対応措置を検討制定した。会議の内容はごくわずかしか公表されていない(新華網北京電2011年8月9日)[1] 。 現在、国際金融市場には急激な動揺が出現しており、世界経済回復の不確定性・不安定性は上昇した。我々は冷静に観察し、沈着に対応し、リスク防止をしっかり準備しなければならない。 今年に入り、わが国経済社会の発展は引き続き良好な態勢を維持し、マクロ・コントロールの積極的効果が徐々に顕在化している。経済は平穏で比較的速い成長を維持し、物価コントロールは総体として有効であり、構造調整は積極的に推進されている。マクロ経済政策の……
田中 修