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筆者は２０１０年８月、安徽省黄山（水墨画のモデルになることで有名な名山、世界遺産）、安徽省宏村（明清時代の古民居群、世界遺産）、江西省景徳鎮（陶磁器の生産地として有名）、江西省廬山（中国共産党の廬山会議の開催としても有名な避暑地、世界遺産）を旅して回りました。今回は、そのときに景徳鎮で見つけた「女の子でも子供は子供」というスローガンの背後にある中国の計画出産政策（一人っ子政策）、および中国人の未婚女性が受ける差別に関する現場体験記です。

１．女の子でも子供は子供 （１）計画出産政策（一人っ子政策） 一人っ子政策は言わずと知れた中国の人口抑制政策です。例外的に、少数民族、漢族同士の結婚でも一人っ子同士の結婚には適用されないこともありますが、一般的には厳格に執行されています。

一人っ子政策が厳格に適用される結果、妊娠した子供が女の子の場合の堕胎手術や、生まれた後の「溺嬰 ni……

奥北　秀嗣