中国西部地域の中核都市の重慶から欧州向けの鉄道国際輸送ルートが最近運行を開始した。いわゆる「渝新欧ランドブリッジ」である(「渝」は直轄市重慶の略称)。リードタイム、コストを含め、従来の輸送ルートに対して競争力を保有しうるか、今後の展開が極めて注目される。
内陸部からヨーロッパ向けの輸送ルートの確立は、中西部地域の経済成長にとってますます重要な意味を持つ。そしてこれは、中国物流全体の構図を変えるインパクトを秘めていると思われる。
1.西部開発と物流の問題
中国西部地域の、四川省(成都市)、重慶市、陜西省(西安市)、雲南省(昆明市)の2011年上半期のGDP対前年比成長率は、それぞれ14.5%、16.5%、13.1%、13.7%と全国平均より高い水準にある。これらの都市は「西四角」と呼ばれ、新たな経済圏として成長が著しく、外資系企業の進出や沿海地域からの産業シフトの新たな対象地域として、大きな……
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陳麗梅