-婚姻法司法解釈(三)が中国社会に与える影響について-
2011年8月13日、最高人民法院の「『中華人民共和国婚姻法』の適用にかかる若干の問題に関する解釈(三)」(8月9日公布。以下、「本司法解釈」という)が施行された。3年あまりの立法期間は紆余曲折の道をたどったが、本司法解釈は、立法段階から、中国の立法機関、学界、法曹界だけでなく、社会一般の関心を広く集めていた。今回は、本司法解釈が正式に施行されたとあって、インターネットや新聞・雑誌だけではなく、テレビの討論番組においても議論されるほど話題を呼んだ。
女性の保護か婚姻道徳の健全性か
本司法解釈の公布後に、最も議論を巻き起こした規定は、本司法解釈の諮問稿(2010年11月15日公布)のときと同じく、婚前に購入された不動産及び夫婦の一方の両親が贈与した不動産の財産権帰属問題である。この問題に関して、本司法解釈は基本的に諮……
劉新宇