はじめに 人民日報2011年11月21日は、「中国経済は2桁成長に別れを告げたのか?」と題し、国家発展・改革委員会マクロ経済研究院の王一鳴副院長へのインタビュー記事を掲載している。発展・改革委の現状判断を示すものと思われるので、紹介しておきたい。
1.来年の経済成長は再度反落するが、8%以下にはならない
Q:今年、第1-第3四半期にかけて、中国の経済成長は9.7%、9.5%、9.1%となった。この四半期ごとの下降傾向は、世界経済の影響を受けたものなのか、それとも我々自身のコントロールによるものなのか?
王:経済成長が適度に鈍化することは、世界経済の減速の影響であるのみならず、わが国の主動的なコントロールと市場の需要変化が総合的に作用した結果である。世界経済の成長が鈍化し、わが国の刺激政策が徐々にフェードアウトし、及びこれがもたらす需要要因の変化に伴い、経済成長が適度に鈍化することは合……
田中 修