■はじめに 2011年も残すところ約1ヶ月となりました。12月は年度末決算の月なので、企業は実地棚卸を行って期末の在庫金額を確定させる必要があります。元々日本企業が中国に進出するにあたっては、生産管理の担当者が赴任することも多いため、近年は中国現地法人の実地棚卸のレベルも高くなってきている印象を受けます。しかし、やはり日本と比較すると未だ不正や盗難といったリスクは高いこともあるため、今一度自社の実地棚卸方法に問題がないかどうか、今回のQ&Aが見直しの契機になれば幸いです。 なお、文中の質問に対する筆者の見解は私見である旨、あらかじめお断り致します。
Q-1:実地棚卸の留意点 最近になって当社の親会社が日本の上場会社と経営統合し、当社はその上場会社の孫会社という位置付けになりました。今年の年度末の実地棚卸にあたり、日本の親会社の監査法人から、中国現地法人(当社)の実地棚卸に立ち会わせてほしい……中村 亨