はじめに 中央経済工作会議を目前に控え、中国証券報2011年11月29日は、2大国家シンクタンクの代表的エコノミスト、社会科学院数量経済・技術経済研究所の汪同三所長、国務院発展研究センターマクロ経済部の余斌部長のインタビュー記事を掲載した。これが来年のマクロ経済政策の大きな方向となるものと考えられるため、概要を紹介したい。
1.社会科学院数量経済・技術経済研究所 汪同三所長 (1)経済の潜在リスク 経済の潜在リスクは主として3方面である。 ①国際経済の成長環境 現在のところ、世界とりわけ欧州のソブリン危機のリスクは比較的大きく、はなはだしきは新たに深刻な問題が出現する可能性がある。 ②経済発展方式の転換を有効に推進できるか否か ③マクロ・コントロール方面 これについては、一面においてコントロールの連続性・安定性を維持するべきで、他方で適時性・的確性・展望性を増強しなければならない。……
田中 修