「アリババ」など中国の電子商取引のサイトを開くと、有名企業の商号に似せた紛らわしい商号を少なからず目にする。「Panasonic Air Conditioner Industry (HK) international Ltd」、「日立電気集団有限公司」、「香港三洋国際集団有限公司」などはその典型例だ。
以下、不正商号の権利侵害の実態に照らし合わせながら、電子商取引における不正商号を幾つかのタイプに分類し、類型ごとに法的分析を行う。また同時に、被害企業の法的救済と対応策についても考えていきたい。
1.電子商取引における商号タダ乗り問題におけるICPの責任
現在のところ、インターネットにおける不当商号問題についての明確な法律規定はないが、「侵権責任法」の一般帰責原則と他の種類のインターネットにおける知財紛争規定に基づき(最高人民法院「インターネット著作権紛争案件の審理の法律適用の若干問題の解釈」)、知財侵害案件において、I……
王倩