はじめに 1月6-7日、金融政策・金融改革の中期方針を決める全国金融工作会議が、5年ぶりに開催された。会議には温家宝総理・李克強副総理が出席し、温家宝総理が講話を行い、王岐山副総理が会議の閉幕時に、会議の精神を貫徹実施することについての手配を行った。本稿では、そのポイントを紹介する。
1.温家宝総理の講話 新華網北京電2012年1月7日は、次のように伝えている。 1.1 過去5年間の回顧 過去5年は、国債金融危機が発生・蔓延・深化した5年間であり、内外経済情勢は極めて複雑・峻厳であった。我々は事態を早く見定め、正確に判断し、迅速に行動し、包括的計画をタイムリー・果断に実施し、100年に1度の国際金融危機の衝撃に対応し、経済社会の大局の安定を維持し、現代化プロセスに大きな紆余曲折が出現することを回避し、長期にわたる持続可能な発展のために堅実な基礎を打ち固め、わが国の国際的地位・影響力を顕著に……
田中 修