はじめに:
本稿はこれから中国ビジネスをはじめようとする日本企業に、基本的な進出形態のアイデアを提供するために執筆いたしました。多くの日本企業が中国でのビジネスに成功されている反面、最初の段階で、適切な進出形態を見誤ってしまったために、撤退、進出方法の途中見直し、あるいは、やり直しをせざるを得なくなり、貴重な資源と時間を浪費してしまっているのも事実です。 これから中国ビジネスを開始されようとされる企業におかれては、ぜひ、本稿を参考にしていただき、中国ビジネス成功の一助になればと思います。
1.進出形態の種類
中国ビジネスを考えるときに思い浮かぶのは、まず、中国での法人設立ということかも知れませんが、必ずしも法人を設立することだけが進出方法ではありません。また、法人設立といっても、自社の100%資本で設立する場合、別の日本企業と一緒に設立する場合、中国の企業と一緒に設立……
田畑 泰朗