(4)搭乗口通過後 搭乗口通過後もまだ油断できません。中国では国内線に乗るとき、バスに乗って駐機場まで向かうことが多くあります。地方では徒歩のこともありますが、このようにして飛行機に到着した瞬間、搭乗客同士が争うようにタラップを駆け昇り始めます。なぜなら、荷物棚を確保するためです。
中国人(特に漢族)は、親族などへの土産物として、果物を持ち帰ることを好みます。桃(日本の桃とは違い、硬いままリンゴのように食べる)や杏やその地域特産の果物などです。それを箱ごと大量に持って帰るのです。ダンボールを何箱も持っている中国人もいます。その人たちが、我先にと上の棚にダンボールを詰め込むのです。中国人は大きな荷物でも、預けることを好まず、どうしても手荷物で持ち込みたがる傾向があるようです。これも、他人をあまり信用しないという中国人の性質に起因するように思われます。
2.機内にて (1)……
奥北 秀嗣