はじめに 本稿では、人民銀行の周小川行長の発言を紹介する(新華網北京電2012年1月8日)。
1.過去5年間、わが国の金融マクロ・コントロールはどのような進歩を得たか (キーワード:国際金融危機、政策の事前調整・微調整) 2007年の金融工作会議は、金融改革・発展・開放面でいくつか重大な内容を設定したが、その後国際金融危機に遭遇することとなった。今回の危機爆発の速度は皆の予想を超えるもので、わが国への衝撃が顕著に大きかった。以後我々は主要な精力を危機の衝撃への対応に注ぎ、適度に緩和した金融政策を採用し、自信を奮い立たせ、内需を拡大し、わが国の経済は穏やかな反転上昇を率先して実現した。 中国経済の好転の勢いが徐々に強固となるにつれて、インフレ期待・物価上昇圧力がある程度増大した。我々はタイムリーに金融政策の方向・テンポ・程度を調整し、金融政策を穏健に回帰させた。マクロ・プルーデンス……
田中 修