外国人の人材紹介をしていると、人材業界内部からはもちろん、採用企業からも大学や専門学校からも何度も何度も聞こえてくる定例句がある。それは「優秀な中国人」というもの。優秀な留学生、優秀な外国人という言い方もある。これがどんな文脈で使われているかというと、
「優秀な中国人を採用して中国進出に成功したA社の事例」 「御社もそろそろ優秀な留学生を採用しませんか」 「初めて中国人を採用したんですけど、あまりにも優秀なのでびっくりしました」
といった具合だ。 確かにそういうこともある。私の実感でも、中国人社員は一般的に知識欲が旺盛で、仕事が早く(間違いも多いが)、様々なアイデアを出してくる(少なくとも最初のうちは。)
一方で、次のような言い方もある。
「優秀な学生は日本を素通りして欧米に行っちゃうからね・・・」 「留学生は優秀だよねぇ。それに比べて最近の日本人は・・・」 「優……
井上 一幸