はじめに 前回は、中国ビジネスへの進出形態の具体例として駐在員事務所の設立について概略を解説いたしました。今回はこれもまたよく選択される提携工場や販売代理店を利用した進出形態におけるメリット/デメリットについてご説明させていただきます。
1.提携工場の利用について
自社工場を持たず提携工場に製品の製造を委託する場合の一般的なメリットデメリットは以下の表の通りです。これからわかるとおり、自社のコアとなる技術やノウハウなどを含む製品の製造、ブランド管理を必要とする製品の製造には適していません。技術やノウハウをブラックボックス化するなどの工夫にかかるコストや、ブランド管理のためのコストが高くなることを念頭におく必要があります。 一方で汎用品などを試験的に生産するケースでは、撤退の容易さからメリットは大きいと思われます。
提携工場
<……田畑 泰朗