Q 中国に進出する日系企業には、中国人従業員の労務派遣(間接雇用)をFESCOなど派遣会社から受けている会社が多くあります。工場など現場は直接雇用の傾向にありますが、販売会社など事務所の営業職、事務職は間接雇用の傾向にあります。そこで、今回は、多くの日系企業が注目する労働契約法の改訂動向、特に労務派遣に関する規定の改訂動向について教えてください。
A 2012年3月に開催された全国人民代表大会において、「2012年中に中国労働契約法の改訂を行う」という立法計画が盛り込まれたため、日系企業にとっては、特に労務派遣条項の行方に注目が集まっています。
1.中国における労務派遣(間接雇用)の問題点 (1)臨時性、補助性、代替性 日系企業の多くは、労務派遣(間接雇用)を多く活用しています。そのため、日系企業は、今後も中国において労務派遣を継続していくことができるか否か、ということに関心を持っ……
奥北 秀嗣