これまで、ちまたでよく言われる「中国人」「留学生」などにまつわる話には誤解の要素が多いことを書いてきたが、次のようなもう少し”高度”な誤解もある。
「せっかく日本が好きでやってきた留学生も、日本で差別を受けて日本が嫌いになって帰っていく。」
これなどはまさに、日本人の自虐癖丸出しの残念な誤解だ。同じ種類の話で次のような新聞記事を見たこともある。 留学生に「差別された経験がありますか」というアンケート調査をしたところ、「はい」と答えた留学生が76%に登った、やはり日本には外国人差別が蔓延している・・・という記事だ。しかし、これなんかは悪意をもって流しているとしか思えない。
残念ながら、どこの国の誰であれ、外国に行ったら、外国人であるがゆえのイヤな経験はするものだ。それが法律的な差別になるかどうかは別にして、本人の意識として「差別された」と感じてしまうことは多々ある。これは……
井上 一幸