企業間貸付契約の有効性と合法的な資金調達方法
1.はじめに
中国では、日本のように企業間で自由に融資し合うことはできず、企業が融資を受ける方法には制限があり、貸付に関する銀行の審査も比較的厳しいため、特に中小企業は「融資難」の問題に直面している。このような背景の下、法的には認められていない企業間貸付が行われるケースも多く、企業間貸付をめぐる紛争も増えつつある。そのため、企業においては、企業間貸付契約や、これに関する担保契約 の効力につき必要な知識を備えておくことが望まれる。
2.企業間貸付契約の効力
貸付契約としては、銀行(又はその他の金融機関、以下同様)との貸付契約、自然人との民間貸付契約のほか、冒頭に挙げた企業間貸付契約という形態がよく見受けられる。企業間貸付とは、銀行などの金融業に従事する企業を除く2つの企業法人の間、企業法人と非法人組織……
劉新宇