全日本コーヒー協会によると日本の一人当たりのコーヒー消費量は年間331杯で、この数字はアジアで断トツの1位だ。一方、中国の一人当たりのコーヒー消費量は、都市部で年間数杯。北京や上海の大都市でも年間20杯程度だという。現在の日本と中国ではその消費量には格段の差が存在する。コーヒーショップの出店マーケットとしては確実に日本の方が大きい市場だ。
しかし、注目すべきはここ数年の中国のコーヒー消費量の成長率と消費量を決して平均値で見て判断してはいけないということだ。ICO(International Coffee Organization)によると、コーヒー消費成長率の世界平均が2%だというのにもかかわらず、中国はここ数年15%程度の驚異的な成長率を見せている。中国は元々お茶文化の国だ。しかし、紅茶文化の英国も、お茶文化の日本も経済の成長と共に人々のライフスタイルが先進化し、お茶からコーヒーへとマーケットが移行し、コーヒー……
森辺 一樹