はじめに 例年7月末に、党外人士座談会と党中央政治局会議で下半期の経済政策が議論される。本稿では、その議論の内容と胡錦濤総書記・温家宝総理の発言を紹介する。
1.党外人士座談会(7月26日) (1)出席者 共産党側:胡錦濤、温家宝、習近平、李克強、王岐山、回良玉、令計画、王滬寧、馬凱、杜青林 党外人士:民主諸党派主席、全国工商聯主席、林毅夫 なお、この出席者の報道ぶりであるが、胡錦濤から李克強までは冒頭に紹介され、王岐山以下は記事の最後に紹介されている。また、これまで殆ど名前が紹介されることのなかった王滬寧党中央書記処書記の名がわざわざ明記されていることも注目される。さらに、無党派人士の中では依然林毅夫が重用されていることが分かる。 (2)党外人士の建議 マクロ・コントロールの強化・改善、経済の安定的発展に対する消費の下支えの役割の強化、構造的減税政策の実施、金融体制改革の早……
田中 修