私の勤務先では、経理や人事などの間接部門のことを、「管理部門」または「コーポレート部門」と呼んでいる。「管理部門」とはその名の通り、管理を司る部門であり、「コーポレート部門」というと、全社の経営機能を担うようなイメージになるであろうか。しかしながら、個人的にはこれらの名前になじめないでいる。もともと、営業部門への配属を希望して入社したのだが、まさか経理部に配属されるとは思ってもみなかった。そんな気持ちで入社当初を過ごしたため、利益の源泉である営業部門に対して、コストセンタであることを引け目に感じていた時期もあった。
今でこそ、間接部門の重要性は十分に認識しているつもりだが、一方でコストセンタであるという意識も忘れてはいけないと感じている。そんな自戒の意味もこめて、タイトルを「バックオフィス・マネジメントの基本と本質」とした。「バックオフィス」とは、対外的に顧客対応などを行うので……
山田 健司