―労働契約法修正草案の分析―
(前月号からの続き)
今回は、前々月号に引き続き、労働契約法修正草案の施行によりもたらされうる問題とその影響を分析する。
3.今回改正の争点と問題点
今回の労働契約法の改正は、様々な意味で前の法律を継承しながら、新しい規定も設けるものとなっており、立法そのものも、一般市民に対しても大きな意味を持っている。しかし、修正草案における関連制度はまだ不完全であり、理論を完全に実践に応用することができない恐れがあり、下記の問題が論じられている。
(1)関係概念の定義づけがはっきりしない
上述のとおり、労務派遣業の「三性」とは、「臨時性」「補助性」「代替性」のことをいい、本修正草案は「三性」について比較的明確な定義をしているが、実務上、かかる概念の運用には障害がある。
例えば、中国関連法令に基づき、外国企業が中国籍の労働者をその中国国内常駐代表機構の(首席)代表若……
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劉新宇