はじめに
今回のIMF・世銀総会は、人民銀行からは周小川行長に代わって、易綱副行長が出席した。会議期間における彼の発言について、人民銀行の公式サイト及び中国メディアによる報道ぶりを紹介しておきたい。
1.人民銀行公式サイト(10月13日掲載)
2012年10月13日、IMF国際通貨・金融委員会(IMFC)第26期部長レベル会議が東京で開催された。IMFの188の構成国の24人の理事、及びIMF・世銀・WTO・金融安定理事会等の国際機関・フォーラムの代表が会議に出席した。会議は主として、世界経済・金融情勢・IMF改革等の問題を討議した。中国人民銀行からは易綱副行長が会議に出席した。彼は次のように指摘した。
(1)世界経済情勢
現在、世界経済の回復は新たな挫折に遭遇しており、迅速・果断な政策措置を採用することにより、世界経済の成長を安定させ、かつ金融の安定を維持することが直ちに必要とされている。
先進国は依然として信ずるに足る財……
●
非会員の方は記事の一部しかご覧になれません。閲覧には会員ID、パスワードでのログインが必要となります。入会希望の方は
こちらへ
田中 修