前回は、指導性案例7号(上訴と審判監督手続の終結)をご紹介した。今回、最高人民法院が公布した第2回指導性案例の最後としてご紹介するのは、指導性案例8号「A氏が、B社とC氏を訴え、会社の解散について紛争となった事案」(以下、「本件」という)であり、本件は主として、会社法及びその司法解釈において、会社が膠着状態に陥った場合に株主が強制的に会社を解散する制度(会社強制解散訴訟)の適用条件に関わるものである。
中国会社法(以下、「会社法」という)によれば、会社の解散は大別して任意解散(自由解散)と強制解散の2類型に分類することができる。前者は主に会社が定款の規定、又は最高意思決定機関の決議あるいは会社合併、分割等の理由で解散を実施するもので、会社の自治の範囲に属する。これに対して、後者は、会社が法律や行政法規に違反して、関連政府機関に営業許可証を取り消され、会社の閉鎖を命じられたり、あるいは、要件……
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劉新宇