はじめに
11月8-14日、第18回共産党大会が開催され、胡錦濤総書記は最後の政治活動報告を行った。本稿では、報告のうち経済関連部分を中心に解説したい。
Ⅰ.報告概要(経済関連部分)
1.過去5年間の政策と10年間の基本総括
1.1政策の問題点
これまでの成果を強調したうえで、「我々の政策にも多くの不足が存在し、道を進むうえでなお少なからぬ困難・問題がある」とし、次の点を挙げている。
①発展において、アンバランス・不協調・持続不可能の問題が依然際立っており、科学技術イノベーション能力が強くない。産業構造は不合理であり、農業の基礎は依然脆弱で、資源・環境の制約が激化している。科学的発展を制約する体制メカニズムの障害はかなり多く、改革開放の深化と経済発展方式の転換という任務は非常に困難である。
②都市・農村地域の発展格差と、個人所得分配の格差が依然大きい。
③社会の矛盾が顕著に増加しており、教育、就業……
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田中 修