中国のEC市場は外国資本にとっては規制業種となる。そのため、外資系企業や外国資本は、特殊な契約ストラクチャーを組み、実質的に事業を行なっている。しかし、2010年8月、中国政府は既に中国に進出している流通業と製造業に限ってECを解禁した。これにより日本企業にも大きなチャンスが生まれた。
確かに、中国の専門店型やメーカー型EC市場は、百貨店型EC市場のような80%以上のシェアを持つ絶対王者が存在する市場ではない。しかし、やはりこの市場も生半可な戦略では成果が出ないのも事実である。
まず、いかなる種類のECであっても、日系企業が中国でECを展開する際に最初に検討をするのが淘宝網をどう自社のECと絡めるのか。もしくは絡めないのかという議論だろう。中国EC市場の80%以上が淘宝網であることを考えると、淘宝網の中で売るという選択肢はそう簡単には消せない。しかし、大半の日系企業が売る商品は、ある程度以上の付加価……
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森辺 一樹