2012年、中国では環境汚染事件への注目の高まりや抗議活動に関する動きが目立った。その一方で、環境NGOによる汚染企業批判、大気汚染モニタリング体系構築、スマートグリッド整備など、環境ニュースは幅広いものがあった。現地に進出している日系企業にとっては、中でも環境五ヵ年計画や危険化学品安全管理条例改定、環境NGOの動向などしっかりウォッチしておくべき内容もある。2012年の中国環境対策10大ニュースについてまとめ、2回にわたって述べる。
⑥気候変動対応はエネルギー需要がネックに
12月にカタール・ドーハで開催された第18回気候変動枠組条約締約国会議(COP18)が、京都議定書を20年まで8年間継続する改正決議などを採択して閉幕した。先進国と途上国との溝はなお深く、先進国から途上国への資金支援の増額をめぐって議論は難航した。今や最大のGHG(温室効果ガス)排出国となった中国だが、今回も「先進国は温室効果ガス削減の主たる……
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大野木 昇司